ICT活用事例紹介 第3回

ICT活用事例紹介

ICTが教育現場で活用されることによって、児童・生徒の学習により良い
効果が生まれます。皆さまの自治体や学校でも参考としていただけるよ
う、NTTラーニングシステムズが取り組んだ実証事業やお客様でのICT
実線の中から、優良なICT活用事例をご紹介いたします。

【動画】先生/生徒インタビュー

【動画】先生/生徒インタビュー

ICTを活用すると、どのような変化が表れるのでしょうか。
まずは先生や生徒の生の声をお聞きください。

  • ◆高橋先生インタビュー:0:01から始まります
  • ◆生徒インタビュー:3:12から始まります
  • ◆林教授インタビュー:4:43から始まります

学校紹介とICT活用の背景

秋田大学教育文化学部附属小学校(秋田県)

今回ご紹介は、秋田大学教育文化学部附属小学校です。秋田大学教育文化学部と協力し、平成28年1月より授業支援アプリケーションを運用開始しています。ICT機器と親和性の高い理科から導入を進め、高橋先生を中心に全職員で活用ノウハウを蓄積しています。高橋先生の担当する生徒は自分の主張をICT機器を用いて即座に表現できるほど、扱いに慣れています。

授業概要

梅雨の雲の動きや天気の変化は、
春の頃と同じだろうか。

  • 小学5年
  • 理科
  • 天気

秋田大学教育文化学部附属小学校
高橋 猛 先生

本時の目標
気象衛星の雲の写真やアメダスの情報から、梅雨の雲の動きや天気の変化のしかたを読み取り、天気を予想して発表しよう。
本時までの授業の流れ(前提となる条件)
春の雲はおよそ西から東に動き、それに伴って天気も西から東に変わること、気象情報を基に天気の予想ができることを理解している。
ICT環境
電子黒板/1人1台 タブレットPC/授業支援アプリケーション「テックキャンバス」
単元 天気の変化-梅雨の雲の動き-(第1~2/全2時間)

第1・2時 梅雨の時期の雲の動きや天気の変化のしかたのきまりから、天気を予想する。

授業計画

  導入 展開 まとめ





最近の天気や雲の動きについて話し合う。
・梅雨は雨の日が多いな。
・雲の動きは春と違うのではないか。
問題を確認する。
・雲の動きは、1年を通して変わらない。
・長い雨が続くから、雲はあまり動かないのではないか。
気象衛星の雲の写真やアメダスの情報から、雲の動きや天気の変化のしかたを読み取る。POINT 1
梅雨の時期の雲の動きや天気の変化のしかたについて話し合う。POINT 2
・雲は西から東に動いている。
・雲の通り道のような所ができて、長雨になる。
梅雨の時期の雲の動きや天気の変化のしかたをまとめる。
現在の雲の写真やアメダスの情報を入手して、七夕の夜の天気を予想し発表する。POINT 3

ICT活用のポイント

雲の動きや天気の変化のしかたにきまりはあるの?

デジタルワークシートの一斉配布
インターネットの閲覧による調べ学習
梅雨の時期には雲の動きや天気がどのように変化するかを説明できるように、雲の写真を比較し考えを書き込むことができる先生自作のデジタルワークシートを配布した。
児童は気象衛星で撮影した雲の写真がまとまっている天気情報サイトを訪れて、特徴的な画像をコピーしたり、先生が資料として配布した雲の写真をカメラで撮影したりしながら、テックキャンバスに貼り付けた。そして、雲の写真が撮影された時刻に着目し、雲の動きを矢印で表したり、言葉で説明したりしながら、天気がどのように変化するのか、自分なりに考えをまとめていた。
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雲の動きや天気の変化の法則性についてグループ内で発表し合う。

デジタルワークシートの共有
雲の動きや天気の変化の法則性についてグループ内で発表し合った。
デジタルワークシートには複数の雲の写真と児童の考えがまとめられており、説明したいポイントを明確に示すことができた。
児童は、自分の考えと友達の発表を比べながら考え、「時間が経つと雲は西から東に移動する」「天気も西から東に変化する」「梅雨の時期は雲の動きが遅い」「梅雨には雲の量が多くなることがある」という法則性に気付いた。
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気象予報士になりきって今夜の天気を発表。はれとくもりで議論が白熱。

デジタルワークシートのモニタリング
ワークシートの履歴の閲覧
この日の朝の雲の写真に、前時で分かった法則性を用いて、小学校がある秋田の今夜の天気を予想した。
予想の発表では、はれ派とくもり派で議論が白熱した。「秋田の西の雲は薄いので、はれ」「雲が薄いからこそ、くもり」「その雲は夜には秋田を抜けるので、はれ」「梅雨の時期は雲の動きが遅いので、くもり」。そこで雲の動く速さはどのくらいか?検討が始まった。児童が以前学習した春の雲の写真をテックキャンバスの履歴から取り出して、春と梅雨の時期の雲の動く速さを比較して説明した。ワークシートの履歴を活用して議論の質が高まった場面だった。
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今回活用したICTについて

今回活用しましたICTは以下になります。
※文字のリンクをクリック頂くとICTの詳細説明ページにジャンプします。

高橋先生インタビュー

児童に養って欲しい、“科学者の目”
秋田大学教育文化学部附属小学校 高橋 猛 先生

法則性を見出し、活用して生活の役に立てるような“科学者の目”を児童には養って欲しいです。そのために、授業では児童に実験方法を考えさせることが多いのですが、その内容は児童毎に違っています。そんなときに実験のポイントや結果など、児童が一番見せたいところをカメラで撮影して、テックキャンバスに貼り付けて紹介すると、よく伝わります。
言葉で伝えられることには限界があると思いますが、そんなときにテックキャンバスはとても活用できます。テックキャンバスで写真を見ながら、白熱した議論をすることで“科学者の目”を養っているのではないでしょうか。

  • 秋田大学教育文化学部附属小学校
    高橋 猛 先生

林教授インタビュー

自分で考えたことの表現を、ICTでさらに充実させる。
秋田大学教育文化学部 林 良雄 教授

これまでICT教育を実施していなかったことから、テストケースとして理科に導入しました。今回の授業では、児童がICT機器を高度に使いこなしながら、良い議論をしていたことが印象的でした。
ICTの授業への導入は使い方次第ですが、ICT教育がさらに進めば、児童が自分で考えたことを表現する方法がさらに充実します。たとえば資料やプレゼンを作成する場面では、その効果を発揮するでしょう。
将来はICTが高度化することが予想されるので、計算などのテクニックの分野はICTが担当し、人間はそれを使いこなすような論理の分野を深めていければよいですね。

  • 秋田大学教育文化学部
    林 良雄 教授
活用事例 中学校2年生数学

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